あれから3年後

ハ「あ〜あ何か暇かも」

ホウエン地方の旅を終えてから3年の月日が経っていた。
ハルカとマサトは自分の家に、サトシとタケシはカントー地方へそれぞれ帰っていた。
ハルカはあの旅を終えてから家にいた。

マ「それじゃ、行ってきま〜す」

玄関の方からマサトの元気な声が響いた。
ハルカもその声につられて玄関に行く。

ハ「マサト何処行くの?」
マ「も〜お姉ちゃんホントに忘れっぽいんだから、今日はオダマキ博士から最初のポケモン貰う日だよ!」
マサトが怒りながら言う。
センリ「まぁマサト、早く行って来い」
マ「うん!行ってきまーす」
ハ(そうだ、もうマサトは10歳になったんだ)
マサトが元気良く玄関を飛び出した。

セ「なぁハルカ」
ハ「何?パパ」
セ「マサトの後ついて行ってくれないか?」
ハ「私の時は一人で行けって言ったのに?」
セ「マサトは何ていうか危なっかしいんだよ」
ハ「何処が?」
セ「ポケモンを追って危険な所にまで行きそうで心配でな」
ハ「・・・分かったわよ」
ハルカはセンリの言う事が当たっていそうで心配になってきたのだった。
そしてハルカはマサトの後をつけて行くことになった。


マ「え〜とどのポケモンにしようかな〜?」
オダマキ博士「はっはっは、まあゆっくり考えなよ」
マ「はい」
マサトはオダマキ博士に最初のポケモンを貰おうとしている最中だった。

ハ「マサトどんなポケモン貰うんだろ?ポケモン貰ったら私の所に来て
「お姉ちゃんポケモンバトルの相手して〜」とか言ってくるのかも」
ハルカはマサトをつけながらそんな事を考えていた。
ハ「これだからお姉ちゃんは辛いわよね〜」
と言いつつ何だか嬉しそうなハルカであった。

マ「よ〜しキモリに決めた」
オ「じゃあ今日からこのコが君の最初のパートナーだよ」
マ「うん。出て来いキモリ!!」
マサトがボールを投げると勢いよくキモリが飛び出した。
キ「キャーモ」
マ「今日からヨロシクね」
キ「キャー」
オ「おやおやもう仲良くなっちゃったね」

オ「それでマサト君これから何処へ行くんだい?」
マ「しばらくトレーニングしてから旅をしようと思います」
オ「という事はもう相手を決めているんだな?ハルカちゃんかい?」
ハ(ここで私の出番かも!?)
ハルカは期待してマサトの返事を待った。しかし・・・
マ「お姉ちゃんじゃ相手にならないからもっと強い人に頼んであります」
ハ「マ〜サ〜ト〜!!」
マ「うわっ、お姉ちゃん。何でこんな所に?」
ハ「あっ(つい出ちゃったかも)」
ハルカは仕方なく事情を話した。

マ「な〜んだ、パパも心配性だね」
ハ「それよりマサト、私より強い人って誰なのよ」
少し怒り気味にハルカが言った。
マ「それは見てからのお楽しみ」
ハ「何よそれ・・・」
マ「あっ来たよ」
ハルカがマサトの指差す方を見た。指差す方は港だった。
マ「お〜いサトシ〜」
ハ「サ、サトシ!?」
ハルカはとっさに何処か隠れてしまった。
サトシがマサトの方へ近づいて来た。
それと同時にハルカの心臓の鼓動も高まった。
ハ(な、何なのよ。どうして隠れてんのよ私・・・)


サ「よ〜うマサト久しぶり会いたかったぜ〜」
マ「僕は別に会いたくは無かったけどね」
サ「3年経っても相変わらずだなマサトは」
マ「サトシもね」
2人はどっと笑った。

サ「しかしマサトも10歳になったか。何か時って早ぇ〜な」
マ「へへへ、まあね」
サ「そういえばここまで1人で来たのか?」
マ「うん、途中まではね」
サ「途中?」
マ「お姉ちゃんが隠れてついてきたんだよ。ねっお姉ちゃ・・・」
マサトがさっきまでハルカがいた方を振り返ったが姿は無かった。
マ「あれ?さっきまで居たのに?」
サ「何だよ久しぶりに会えると思ったのにな」
マ「あれ〜サトシお姉ちゃんに会いたいの〜?」
マサトはからかうように言った。
サ「ああ、ちょっと言いたい事があってな」
マ「ふ〜ん、多分家に帰っちゃったんだよ」
サ「・・・そっか」
マ「それより早くポケモンバトルの相手してよ〜」
サ「そう慌てんなって、先に家に帰ってな」
マ「サトシは?」
サ「まぁ久しぶりの挨拶って所かな?」
マ「・・・じゃあ早く来てね」
マサトは家の方へ向かって行った。

サ「さてっと、まずはオダマキ博士だな」
・・・ガサガサ・・・
森の方から音が聞こえた。
サ(何だ?まさか悪い奴か)
サトシの中では、隠れている奴=悪い奴と方程式がたっていた。
サ「逃がすか!!」
サトシは森の中に居る影に飛びついた。
思いっきり飛びついたのでそのまま倒れてしまった。
「きゃっ」
サトシが捕らえた影が叫んだ。
サ「ん?女の子の悲鳴?それにこの声・・・まさか・・・」
サトシは恐る恐るその影の顔を見た。
サ「ハ、ハルカ!?」


サ「な、何でお前がここに居るんだよ!?」
ハ「そ、それよりこの状況何とかして欲しいかも〜」
サトシがハルカに飛び掛ったので、今の状況はサトシがハルカを押し倒している状態だ。
サ「あ・・わ、わりぃ」
サトシがハルカの上から降りた。
ハルカは頬が真っ赤だった。

ハ「・・・・・・」
サ「べ、別にそういう意味じゃないからな」
ハルカはまだサトシの顔を見ていない、と言うより見れないのだった。
ハ(ふぇ〜、とってもドキドキかも〜)
サ「じゃあ改めてハルカ、何でこんな所に居るんだ?」
ハ「え、え〜っと」
サトシに会うのが恥ずかしかった・・何て言えるはずがない。
ハ「ポ、ポロック作ろうと思って木の実探してたの」
ハルカは相当慌てているようだ。
サ「で、いい木の実あったのか」
ハ「そ、それがまだなの」
サ「手伝ってやろうか?」
ハ「いいよ、それよりオダマキ博士に挨拶してきなよ」
サ「そ、そうか?」
サトシはオダマキ研究所へ歩いていった。
サ(あれ?何でハルカ俺がオダマキ博士の所行くって知ってんだ?)

サ「じゃあこれで失礼します」
オ「ああ、またいつでも寄って行ってくれ」
サ「はい」
サトシがオダマキ研究所を出るとハルカが待っていた。
ハ「終わったの?」
サ「あぁ」
ハ「じゃ帰ろっか」
サ「そうだな」
サトシとハルカはマサトが待つトウカシティへ向かった。

ハ「それにしてもサトシと会うの久しぶりだね」
サ「そうか?」
ハ「あら?マサトには久しぶりって言ったのに?」
サ「そういえばマサトには久しぶりって言ったっけ?」
ハ「私は久しぶりじゃないって事?」
サ「そ、そんな事言ってないだろ」
2人はそんな事を話しながらトウカシティに近づいて行った。

サ(そういえば何で俺がマサトに「久しぶり」って言ったの知ってんだ?さっきのオダマキ研究所の事といい何か変だな)


サ「もう少しでトウカシティだな」
ハ「そうよ」
サ「なら急ごうぜ、マサトも待ってる事だしよ」
ハ「う、うん」

ハルカは気が進まなかった。何故ならトウカシティに着けば当然サトシはマサトの相手をする。よってハルカはサトシに相手にされなくなる。それが嫌だったのだ。

サ「何してんだ?置いて行くぞ」
ハルカのそんな気持ちも知らずにいるサトシであった。
ハ「い、今行く」
サ「何か考え事でもしてたのか?」
ハ「・・・ちょっとね」
サ「そういう悩み事って良くないぜ?俺で良かったら相談にのろうか?」
ハ「・・・え?」
ハルカは驚いた。サトシが相談にのってくれるのもそうだが、何より自分が心配して貰っているのだ。
ハ「本当にいいの?」
サ「ああいいぜ」
ハ「嬉しいかも!」
サ「ハルカの為なら・・・」
ハルカに聞こえないよう小声で言った。
ハ「サトシ今何か言った?」
サ「いや何でもない、それより早く行こうぜ」
サトシがハルカの手を掴んで走った。
ハ(まただ・・・ドキドキするかも〜)
サ「今の事聞こえてないよな?」
勿論これも小声である。

ハ「ちょっとサトシ、そんなに急がなくても・・・きゃっ」
サトシのスピードについて行けずハルカは躓いてしまった。
サ「ハルカ、ゴメン!大丈夫か!?」
ハ「大丈夫よこれ位・・・イタッ」
どうやらハルカは足を捻ったらしい。
サ「・・・乗れよ」
サトシはハルカに背を向けながら言った。
ハ「でもそれじゃあサトシに迷惑かも」
サ「元々俺が原因なんだ。むしろ乗ってくれ」
ハ「・・・うん」
ハルカはサトシの上に乗った。
ハ(サトシ、あれから全然変わってないかも)
サ(ハルカに怪我させちまった。これで嫌われたかな)
そんな事を考えつつ2人はトウカシティに向かった。


サ「やっと着いたぜ」
ハ「はぁ〜着いちゃったか・・・」
サ「どした?着いてなんか問題でもあんのか?」
ハルカは小声で言ったつもりだったがサトシにはしっかり聞こえていた。
ハ「家に着いたらもうこうやって話す事出来ないのかと思ってさ」
サ「何言ってんだよハルカ?何か変だぞ」
ハ「・・・」
そんな事を話しているあいだに家に着いた。


マ「サトシ遅いよ〜・・・って何でお姉ちゃんが居るのさ?」
そこへセンリが現れた。
セ「やあサトシ君久しぶりだね」
サ「センリさんお久しぶりです」
セ「元気そうで何よりだ。所でハルカ、何でサトシ君におぶって貰っているんだ?」
ハ「え?えぇ〜っと・・・」
ハルカはつい赤くなってしまった。
するとサトシが変わりに話した。

セ「そうだったのか、すまなかったね」
サ「いえ、怪我をさせてしまった俺が悪いんです」
ハ「だから別にいいって言ってるじゃない」
サ「でも・・・」
セ「まあハルカもこう言ってるんだ、だからもういいよサトシ君」
サ「・・・はい」
セ「とりあえず家に入って手当てをしよう」


サ「ゴメンな・・・」
ハ「だからもういいってば」
セ「じゃあお邪魔虫は消えるとしよう」
そう言うとセンリは部屋を出て行った。
ハ「2人っきりになっちゃったかも」
サ「あぁ、そうだな」
サ(2人きりって・・・緊張するな〜)
ハ(まただ・・・ドキドキかも)
しばらく沈黙が続いた。そこへ・・・
マ「サトシ〜まだ〜?」
サ「そういえばマサトの相手してやるんだったっけ」
ハ「もう行っちゃうの?」
ハルカは悲しげな顔をした。
サ(ぐ・・・行きにくいな)
マ「サトシ〜早く〜」
サ「今行くよ〜」
ハ「やっぱり2人っきりにはなれないかも・・・」
サ「・・・・・」
サトシは行きにくかったが仕方なく部屋を後にした。


マ「サトシ遅いよ、何してたの?」
サ「気にすんな、それより始めるぞ」
マ「うん」
サトシとマサトの特訓が始まった。


「コンコン」
ドアを叩く音が聞こえる・・・
ハ「は〜い。って何だパパ、何か用?」
セ「ちょっと言いたい事があってな」
ハ「言いたい事?」
セ「サトシ君は3日位したらカントーに帰るそうだ」
ハ(やっと会えたのにたった3日間なんて・・・)
セ「だからハルカ、これだけは言っておこう」
ハルカは黙ってセンリの言葉を聞いた。
セ「お前がサトシ君を好きなのは分かった」
ハ「なっ・・パパ私そんな事・・・」
セ「言ってないってか?じゃあ改めてサトシ君の事どう思っているんだ」
ハ「それは・・・」
セ「ふっ。私を誰だと思っているんだ?ハルカの父だぞ。言ってなくてもさっきの事ですべて分かったんだよ」
ハ「さっき?」
セ「サトシ君におぶって貰っていた時、お前はとても嬉しそうな顔をしていた・・・それを見てハルカの気持ち、分かったんだよ」
流石はセンリ。ハルカの気持ちを正確に言い当てた。
セ「だから後悔だけはするな」
ハ「パパ・・・」
セ「反省は次に繋がる、しかし後悔は次には繋がらない」
そういい終わるとセンリは部屋を後にした。
ハルカは1人部屋の中で考え込んだ・・・


マ「ただいま〜」
マサトが家のドアを開けた。特訓が終わったようだ。
ハ「あれ?サトシは?」
マ「あれ?お姉ちゃん、サトシから聞かなかったの?サトシはポケモンセンターに泊まるんだよ」
ハ「・・・家じゃないの?」
マ「部屋が無いんだよ」
ハ「・・・そうなんだ」
ハルカは少し落ち込み気味に言った。
マ(何かお姉ちゃんサトシが来てからおかしいな)
マサトはそう思ったが、サトシとの特訓で汗をかいていたのでキモリと一緒に風呂に入ることにした。


ここはハルカの部屋。
今は午後11時位だろうか。
マサトは疲れていたのかすぐ眠ったようだ。

ハ「全然サトシと話す時間が無いかも・・」

明後日にはサトシはカントーに帰ってしまう。
それまでには自分の気持ちを伝えたかった。
でもサトシと話す時間が無い。
その前にサトシの前だと異常なまで緊張してしまう。
なので気持ちを伝えられるか心配だった。

ハルカはベットに入りながらそんな事を考えていた。
しかしハルカも疲れていたのでそのまま眠ってしまった。


翌日
マ「よ〜し今日も頑張るぞ」
セ「くれぐれもサトシ君に迷惑かけないようにな」
マ「分かってるよ。行ってきま〜す」
マサトは勢いよく玄関を飛び出して行った。

ハ「は〜ぁ」
ハルカは朝から溜息ばかりついていた。
自分の気持ちを言えないと思うと自然に溜息は出てきた。
セ「ハルカ、どうした?朝から溜息なんかついて」
ハ「別に何でもないかも」
セ「はは〜ん、サトシ君だな?」
ハ「な・・・私そんな事」
セ「昨日も言ったはずだぞ?お前の事は全てお見通しだぞ」
ハ「・・・・・」
セ「サトシ君なら近くの公園に居るぞ、行ってみたらどうだい?」
ハ「・・・うん分かった」
そう言うとハルカは家を飛び出した。


サ「よし、午前中の特訓はこの辺にしとこうぜ」
マ「え〜、もっといけるよ〜」
サ「お前はいけるかもしれないけどキモリはクタクタだぞ」
マ「あ・・・」
サ「まずポケモンセンターに行って来いよ」
マ「分かったよ」
マサトはポケモンセンターの方へ走って行った。
サ「マサトって本当にポケモン好きなんだな」
そこへマサトと入れ違いにハルカがやって来た。

サ「あれ?ハルカどうしたんだこんな所で」
ハ「ちょっとサトシに用があって・・・」
サ「何だよ?」
ハ「そ、それは・・・」
サトシに会いたかった・・・なんて言えるはずはなかった。
サ「用事が無いんならちょっと付き合ってくれないか?」
ハ「う、うん」
ハルカは満面の笑みで言葉を返した。


ハ「ねぇサトシ何処行くの?」
サ「隣町のデパートだよ」
ハ「え〜っ!サトシが買い物するの〜!?」
サ「そんなに驚く事ないだろ?」
ハ「何か夢見たいかも」
サ「勝手に言ってろ」
2人は笑った。そして隣町のデパートに着いた。


ハ「で、何買うの?」
サ「ママに頼まれた物だよ」
ハ「な〜んだサトシの用じゃないのか」
サ「まあな」


サ「ふう、これでOKだな」
ハ「買い終わったの?」
サ「ああ」
ハ「じゃ帰ろっか」
ハルカが出口の方を指差した。
サ「ちょっと待った」
サトシがハルカを呼び止める。
ハ「な、何?」
サ「あのさ・・今日はアリガトな・・お礼と言っちゃ何だけどさ、そこでアイス食べないか?勿論俺の奢りでな」
ハ(サトシ・・・)「・・・うん」
一瞬黙ったがすぐに元気良く返事をした。


サ(あっちゃ〜金ね〜な)
サイフを見ながらサトシは思った。
ハ「どうかしたの?」
ハルカが覗き込む。
サ「いや、何でもないよ(ハルカの分だけなら買えるか)」
ハ「??」
サ「買ってくるからここで待っててくれ」
ハ「うん」


サ「お待たせ」
サトシはアイスをハルカに渡した。
ハ「あれ?サトシのは?」
サ「いや、俺はいいよ」
ハ「そうなの?じゃあいただきま〜す」
ハルカはアイスにかぶりついた。
ハ「ん〜冷たくて美味しいかも〜」
サ「そうか?」
ハ「サトシも食べてみなよ」
ハルカはアイスをサトシの方に向けた。
サ「いや、いいって。ハルカ食えよ」
ハ「サトシ、ホントは食べたいんでしょ?それとも私の食べかけじゃ嫌なの?」
サ「そんな事言ってないだろ」
ハ「じゃあ食べてよ」
サ「わ、分かったよ」
サトシはアイスを食べた。
サ「・・うまいな」
ハ「でしょ〜」
サ(てかこれって間接キスってやつじゃないのか?)
サトシはアイスの感想よりそんな事を考えていた。


デパートの帰り道・・・

ハ「明日にはサトシ、カントーに帰っちゃうんだよね」
サ「そうだな」
ハ「何だかサトシに会えなくなるの寂しいな・・・」
サ「ハルカ?どうしたんだ?」
ハ「ううん、何でもないかも・・・」
サ「ハルカ・・・」

センリの家
ハ「ただいま」
サ「お邪魔します」
マ「サトシ何処行ってたの?午後も特訓しようって言ったじゃん」
マサトは不機嫌そうに言った。
サ「あ・・そうだったっけ?ゴメン忘れてた」
マ「僕よりデートを取ったって事ね」
サ・ハ「デ、デート!!??」
2人は息を揃えて言った。
サ「ち、違うよ。ちょっと買い物付き合って貰っただけだよ」
ハ「そ、そうよ。そんなんじゃないかも」
マ「ふ〜ん」
マサトは苦笑いしていた。
サ「じゃ、俺そろそろポケモンセンターに行くわ」
マ「分かったよ、じゃ〜ね」

サトシは家を出ようとした・・・しかし何かに引っ張られた。
サ「ハ、ハルカ?」
サトシの手を引っ張っていたのはハルカだった。
ハ「今日は家に泊まってって・・・」
ハルカは今にも泣き出しそうな表情だった。
サ「で、でも部屋が・・・」
ハ「私と一緒の部屋じゃ駄目?」
サ(おいおいマジかよ?)
ハ「駄目?」
ハルカは繰り返し聞いた。
サ「・・・分かったよ」
ハ「やった〜」
サ(あんな顔されたら断れないだろ)


サトシはハルカの家に泊まる事になった・・・

ハ「サトシ〜こっちこっち!!」
サ(やけにテンション高いな・・・)
ハ「はい、到着〜」
サ「ここがハルカの部屋か・・・」
ハ「そうだよ〜2人で一夜を過ごす部屋よ」
サ「おいおい、俺が変な事するような言い方するなよ」
2人がそんな事を話してるとマサトの声が聞こえた。
マ「2人とも〜ご飯だって〜」
ハ「今行く〜」


サ「ん〜うまい。ハルカ達はいつもこんなうまいご飯食べてんのか〜。羨ましいぜ〜」
ミツコ「ま〜サトシ君ったら」
セ「はっはっは、サトシ君遠慮はいらないよ。どんどん食べなさい」
サ「ありがとうございます」
マ「ね〜サトシ、後で一緒にお風呂入ろ〜」
サ「ああ、いいぜ」
マ「やった〜」
セ「よかったな、マサト」
ミ「まるでお兄ちゃんが出来たみたいね」
ハ「マサト、あんまりサトシに迷惑かけちゃだめよ」
マ「分かってるよ」
そして夕食を食べ終わりサトシとマサトは風呂に入った。


ハ「はぁ〜退屈・・・」
ミ「あらあらハルカどうしたの?」
洗い物を終えたミツコがハルカの隣に座った。
ハ「ママ・・・別に」
ミ「うふふ、サトシ君ね」
ハ「・・・うん」
ハルカは隠してもすぐばれるのが分かっていたので正直に話した。
ハ「明日の事考えると・・・」
ミ「だったら正直に話してみれば」
ハ「・・パパにも言われた」
ミ「じゃあパパもママと同じ事考えているのね」
ハ「・・同じ事?」
ミ「サトシ君と付き合ってほしいって事よ」
ハ「なっ・・・ママ!!そんなにストレートに言わないでよ」
ミ「うふふ、ゴメンゴメン」
ミツコはからかうように言った。
ミ「自分の気持ちに正直になりなさいよ」
ハ「・・・うん」
そこへ風呂上がりの2人がやってきた。
マ「あはは、じゃあサトシって前からドジだったんだ」
サ「そんな言い方しなくてもいいだろ、全くマサトは・・・」
2人は話をしていたようだ。楽しそうだ。
ハ(マサトはいいな・・サトシと気軽に話せて)
ミ「さあマサト、そろそろ寝る時間よ」
マ「うん、じゃあサトシ、また明日ね」
サ「おう、おやすみ〜」
ミツコはマサトを連れて部屋に行ってしまった。
ミ(後はあなた次第よ、ハルカ)


ここはハルカの部屋・・・

サ「ふぁ〜今日もいろいろあって疲れたな〜」
ハ「もう寝ちゃうの?」
サ「そうだな、疲れたしな」
ハ「・・・」
サ「ハルカ?」
ハ「ねえ、もうちょっとお話しましょうよ」
サ「・・・あぁ別にいいけど」

サトシは断ったらまたハルカが落ち込むと思い断れなかった。

サ「・・・で何話すんだ?」
ハ「うん、まぁいろいろね」
サ「いろいろって何だよ?」
ハ「2人っきりの時にしか話せない事」
サ(まさか・・・あの事聞いたのか?なら・・・)

サ「なあ俺の話聞いてくれるか?」
ハ「うんいいよ」
ハルカは嬉しそうに返事を返した。
サ「俺がマサトと会った時ハルカは木の実探してたんだよな?」
ハ「う・・・うんそうだよ」
かなり慌てている。サトシはすぐに見破った。
サ「・・ウソだろ?」
ハ「え?」
サ「本当は俺達の話聞いてたんだろ?」
ハ「・・・ゴメン、聞きたくて聞いた訳じゃないのよ」
サ「分かってる」
ハ「・・・」
サ「じゃあハルカに大事な話があるってのも知ってんだな?」
ハ「うん」
するとサトシはハルカの方に顔を向き直した。

サ「ハルカが正直に言ってくれたんだ、今度は俺が正直になる番だな」
ハ「えっ?どういう事?」
ハルカは首をかしげた。
サ「ハルカ、俺は・・・お前が・・・」
サトシは次の言葉が出てこなかった。
ハ(うふふ、サトシも私と一緒で分かりやすいかも)
サ「お前が・・・」
サトシの顔は真っ赤だった。
ハ「好きだよ」
サ「えっ?」
ハ「私、サトシの事大好きだよ」
サ「ハルカ・・・俺も・・・好きだ!」
ハ「嬉しいかも〜」
こうして2人の気持ちは伝わったのであった。
その光景を少し開いているドアから覗いている者がいた。
ミ「ハルカ、よくやったわね」
セ「流石は私の娘だな」
覗いていたのはハルカの両親であった。
2人はそれを温かく見つめているのだった。


ハ「えへへ、両思いだったんだね」
サ「そうだったみたいだな」
ハ「うん」
そういい終わるとハルカは誰かに見られているような感じがした。
ドアの方を向いた。
少しドアが開いているだけで誰もいなかった。
ハ(パパとママね・・・)
そう思うとハルカはドアを閉めた。

サ「ん?何でドア閉めたんだ?」
ハ「2人っきりなのに邪魔されたくなかったの」
サ「そ、そうか?」

ハ「ねえサトシ」
サ「何だ?」
ハ「もう眠いでしょ?」
サ「・・少しな」
ハ「じゃ寝よっか」
そう言うとベッドの方へ歩き出した。
サ「ちょっと待った」
ハ「何?」
サ「俺は何処で寝ればいいんだ?」
確かにハルカがベッドを使うとなるとサトシの寝る場所がない。
ハ「大丈夫よ」
ハルカはサトシの手を引っ張った。

ハ「今日はベッドで寝ましょ」
サ「んな事言ったってベッドはハルカのしかないじゃんかよ」
ハ「んも〜じれったいかも〜」
ハルカはそう言うと自分のベッドにサトシを押し倒した。
サ「いて、何すんだよ」
ハ「一緒のベッドで寝るの」
サ「は?」
ハ「電気消すよ」
サ「ち、ちょっと」
サトシの言葉も聞かずハルカは部屋の電気を消した。
サトシはとりあえずベッドに入った。
しばらくしてハルカもベッドに入った。

ハ「サトシ、起きてる?」
サ「寝たくても寝れねーよ」
ハ「どうして?」
からかうようにハルカは言った。
サ「どうしてって・・・男と女が一緒のベッドで寝てるんだぜ」
ハ「私は全然大丈夫よ、むしろ嬉しいかも」
サ「まあ俺も嫌じゃないけど・・・」
ハ「もっと眠れなくしてあげようか?」
サ「え?」
ハルカはそう言うとサトシの上に乗った(横になったまま)


サ「お、おいハルカ」
サトシは相当焦っている。
ハ「サトシどうしたの?」
サ「いきなりこんな事されたら誰だって焦るよ」
ハ「うふふ、サトシかわいいかも」
サ「ふざけてないで早く降りろよ」
ハ「い〜や〜だ」
ハルカは横になっているサトシに抱きついた。
ハ「サトシだ〜い好き」
サ(やばいこのままじゃ俺・・・)
サトシはそう思ってハルカをどかそうとした。
しかしハルカもサトシを離そうとしない。
サ「この〜」
サトシは力ずくでハルカをどかした。
しかし・・・

ハ「きゃっ」
ハルカをどかしたと思ったサトシだったが・・・
サ(しまった、さっきより状況が悪化してしまった〜)
今の2人の状況を簡単に説明すると、
サトシがハルカを押し倒している状況だ・・・

サ「わわっ、ゴメンハルカ」
サトシはハルカから離れようとしたが・・・
ハ「逃がさないよ」
ハルカはまだサトシに抱きついている状態だった。
ハ「もう私はサトシの物よ」
サ(やばいってマジで)
ハ「どうしたの?やってもいいんだよ」
サ(駄目だ、ここでやってしまっては・・・)
サトシはその事で頭の中が精一杯だった。

サ「ちょっと待てハル・・・」
ハ「スースー」
サ「・・・って寝てるし・・・」
ハルカはぐっすり眠っていた。
サ「可愛い寝息たてて・・・俺も寝るか」
そう思いハルカを布団に入れてやった。
サ(隣で寝てもいいのか?)
そう思ったがハルカの隣で寝るのもいい、と思いそこで眠った。


サ「う〜ん」

サトシが目を開けるとカーテンから光が差し込んでいた。

サ「もう朝か」
サトシがハルカの方を向くと・・・

サ「うわっ」
サトシの顔とハルカの顔の距離がありえない位近かった。
サトシがちょっとでもハルカの方へ動けばキスができそうだ。

サ「この状況はまずいな」
サトシはベッドから腰を上げた。
サトシが起きてからしばらくするとハルカも起きた。

サ「おはようハルカ」
ハ「あれ?私寝ちゃったの?」
サ「そうだよ」
ハ「サトシもしかして私の寝ている間に・・・」
サ「してねーよ」
ハ「よかった」
サ「そんな事言うんならあんな事すんなよ」
ハ「やっぱり起きてる時にやって欲しかっただけよ」
サ(ったく何考えてんだよ、ハルカは・・・)
その時マサトの声が聞こえた。

マ「2人とも〜ご飯だって〜」
サ(助かった!)
サトシは急いで食堂へ向かった。


サ「ごちそう様でした」
ミ「はい」
マ「ね〜サトシ」
サ「何だ?」
マ「昨日の夜お姉ちゃんと何かあったの?」
サ「ブ〜〜〜ッ」
マ「どうしたの?」
サ「な、何でもない。俺はホントに何にもしてない!信じてくれ」
マ「変なサトシ」
疑問が深まるマサトであった。

セ「所でサトシ君、何時の船に乗るんだい?」
サ「はい、午後5時の船です」
セ「そうか、寂しくなるな」
ミ「ホント、もう2、3日ゆっくりしていけばいいのに」
マ「じゃあもうちょっとで帰っちゃうの?」
サ「そういう事になるな」
ハ「・・・・・」
マ「帰るまで遊んでよ〜」
サ「そうだな、しばらく会えないしな」
2人は外へ出て行った。

ハ(しばらく会えない・・・)
ハルカの目から自然と涙がこぼれた。
ミ「ハルカも行ってらっしゃい」
セ「そうだぞ」
ハ「・・・うん・・」
ハルカはそういい残しサトシの後を追った。


そして遂にサトシがカントーに帰る時が来た・・・
ハルカ達はサトシを見送りに来ていた。

サ「皆、見送りありがとう」
マ「じゃあね、サトシ」
ミ「またいつでもいらっしゃい」
セ「いつでも大歓迎だよ」
ハ「・・・・・」
サ「ハルカ・・・」
ミ「さ、ハルカもサトシ君にお別れの挨拶をしなさい」
ハ「別に・・・挨拶何てないかも」
ハルカは森の方へ走っていった。
サ(ハルカ・・・泣いてた・・・)
サトシにはハルカが泣いているのが分かった。
マ「お姉ちゃん・・・」
ミ「あの子ったら・・・よっぽどサトシ君と別れるのがつらいのね」
サ「あの、センリさん」
セ「ん?何だい」
サ「ちょっとお話が」


ハ「サトシと別れるなんて・・・」
どれほど泣いただろうか・・
こんなに泣いたのは生まれて初めてのような感じだった。
ハ「サトシ〜」
自然と涙が出てきた。
すると茂みの中からサトシが現れた。
サ「こんな所にいたのか、探したぜ」
ハルカは驚いた。
ハ「サトシ、どうしてこんな所に?」
サ「探してたんだよ、お前をな」
ハ「何の為に?」
涙を拭きながら言った。
サ「俺と一緒に来てくれ」
ハ「・・・え〜っ!!??」
涙を拭く事を忘れる位ハルカは驚いた。
サ「大丈夫だ、センリさんにはもう言ったから」
ハ「え?」
サ「その・・・ハルカを下さいって・・な」
ハ「サトシ〜」
ハルカはサトシに抱きついて泣いてしまった。
サトシもそれを優しく包み込むように抱いた。

そして・・・しばしの沈黙・・・

サ「これで俺達はずっと一緒だ」
ハ「うん」
サ「さ、急ごうぜ。船が来ちまう」
ハ「そうね」

2人は港へ急いだ。
その時2人は繋いだ手を離さなかった。
それと同時に港にいた鳥ポケモンが一斉に飛び立った。
そう・・・まるで2人を祝福するかのように・・・

 

ほぼ強制的に終わらせました。
ネタが思いつかなかったもんで・・・
次回も書きたいと思うので宜しくお願いします。

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今の三年後の物語ということで、サトシとハルカたちの再会の話です。
思いを伝えたかったハルカとサトシの切ない気持ちが読む側にもよく伝わってきますね。
三日間のうちに、苦しみながらも気持ちを伝えられた時はほんとに嬉しいでしょう。
それぞれのキャラの持ち味がよく出ていて面白いです。
何気に成長したマサトも見所のひとつ!?

Commentator by 冬草


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