悲しい再会

ホウエンリーグが終わって、みんなはそれぞれの道を歩むため別れた。
それから8年の月日が流れた・・・
ハ「ああ・・・退屈かも!」
そのころハルカは、一人暮らしをしていた。そして今、夕飯の買い物の真っ最中である。
ハ「・・・今日はカレーにしようかな・・・人参が安いし・・・」
しかしハルカは、サトシ達のことを忘れる事は無かった。
ハ「サトシ達・・・今ごろどうしてるんだろう・・・ん?あれってもしや・・・」
ハルカが見たものは、黒髪が第一印象の男の子。
サ「・・・チッ」
ハ「サ、サトシ!?」
サ「・・・ん?・・・てめえだれだぁ!?・・・きやすく名前呼ぶんじゃねえよアホが!・・・おめえ結構かわいいじゃん・・・」
ハ「え?・・・サトシ・・・だよね・・・うそ・・・」
明らかにサトシ本人だ。しかしちょっと様子がおかしい。
サ「おいおい姉ちゃん、ちょっとついてこいよ・・・」
ハ「・・・」
ハルカはサトシについていった。ついたのは人気の無い狭い通路。
ハ「(・・・明らかにサトシに様子が変だよ・・・そんな・・・)」
サ「・・・ひひひ・・・いい体してんじゃんよ・・・」
サトシはハルカの体を触り始める。
ハ「・・・や、やめてよサトシ・・・」
サ「ていうかよ、何でてめえ俺の名前知ってんだよ、俺に興味があるのか?」
サトシはそっとズボンのポケットからタバコを取り出し、口に咥える。
ハ「・・・忘れちゃったよね・・・ホウエン地方を一緒に旅した・・・ことなんて・・・」
サ「・・・何だそれ、旅だぁ!?はぁ!?・・・そんなめんどい事なんでしなくちゃいけねえんだよ」
ハ「・・・そんな・・・サトシ・・・」
サ「ひひひ・・・おまえ、気に入ったぜ・・・俺の女になれよ」
ハ「・・・い、いや!こんなのサトシじゃないよぉ・・・私の好きなサトシは・・・ポケモンが本当に大好きで・・・自分の事より人のことを心配できる・・・なんごとにも熱心に取り組める・・・そんなサトシが好きだった・・・でもあなたは・・・本当のサトシじゃない!!!」
サ「・・・はぁ!?・・・何言ってんだおめえ、そんな昔のことしらねえな!」
ハルカの目からは涙がこぼれ落ちる。そしてハルカはサトシに思いっきり口づけをした。
サ「!!!」
サトシは驚きを隠せず、吸っていたタバコを落とした。
ハ「・・・なにがあったのか・・・言って・・・なんでも相談にのるから・・・」
サ「・・・くっ・・・」
サトシはまるで子供に戻ったかのように大粒の涙を流し始めた。
サ「・・・16のとき・・・ポケモンマスターまで後ちょっとってことまできたんだ・・・本当に後ちょっとってとこまで・・・」
ハ「それで・・・?」
サ「でも・・・ある時変な奴に襲われて・・・俺をかばおうとしたピカチュウが・・・」
ハ「・・・」
サ「・・・今でも寝たきりの状態で・・・助かるかわからない・・・」
ハ「そ、そんな・・・」
サ「・・・それから俺は何日も泣きじゃくる毎日・・・そして何にも手がつけられず・・・気づいたらこうなってた・・・わらっちまうぜ」
ハ「・・・なら・・・今からでも遅くない・・・ピカチュウも必死で頑張ってるんだから・・・サトシも頑張んなくちゃ・・・」
サ「・・・そうだな・・・そうだよな・・・バカだよな、俺」
ハ「・・・私もできる限り力になるからさ、私の好きだった、元のサトシに戻って!」
サ「・・・ごめんなハルカ、俺・・・頑張るぜ!!!」
ハ「うん!」
その後サトシは再びセキエイ大会に出て見事優勝を飾った。毎日ピカチュウのお見舞いは欠かさず、ピカチュウも目を覚ました。医者もその奇跡にはビックリしていた。
ハルカもサトシのために力を尽くし、以後結婚した。現在夫婦共々幸せに暮らした・・・。
ハルカの愛の力が、サトシの人生を大きく変えたのだった。
ハルカの方も、自分の好きな元のサトシに戻ってからは、幸せな生活を送ったのであった。

 

ピカチュウに起こった不幸から、自分の身まで滅ぼしかけてしまうサトシ。
そんな時に現れたハルカが、彼の支えとなり、元の幸せな二人に戻れる。
愛の力って、やっぱりいいです。お互いを支えあう姿はいいですね

Commentator by 冬草


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