ボロボロのキモリが、ハリテヤマに勝てるわけも無く倒れた。
ポケモンセンターで、みんなが俺に注意している。 本当は、俺の為に言ってくれているのだが、 「お前らに何が分かるんだよ!」 出てきた言葉がこれだった。そのまま俺は、ポケモンセンターを飛び出した。 「ピカ!」 ピカチュウが後ろからついてくる。 しばらく走った後、サトシは足を止め、ピカチュウに話しかけた。 「ピカチュウ、俺、トレーナー失格だな」 「ピカ?」 「キモリに酷い事しちゃったし」 「ピカ、ピカチュウ」 ピカチュウが、俺を励ましている。その時、 「サトシー」 「ハルカ?」 名前を呼ばれて振り返ると、そこにはハルカが息を切らしてそこにいた。 「やっと追いついた、サトシってば足早すぎかも」 「さっきはゴメンな、ハルカ」 「え?」 「俺、ついカッとなっちゃって」 「サトシ」 「俺、悔しかったんだ、サーフィンばっかりして遊んでるジムリーダーに負けたのが」 「それは違うよ、サトシ」 「え?」 「トウキさん、サーフィンで遊んでたんじゃないよ。サーフィンで、相手の攻撃を避ける練習をしてたんだよ」 「そうだったのか」 「だからサトシも頑張ろう、頑張って修行してトウキさんに勝とうよ」 「そうだよな、サンキューハルカ、何だか元気出たぜ」 「よかった」 そう呟いた時、ハルカの頬に何かが触れた。 「え?」 「そのお礼だよ」 照れくさそうな顔をして、サトシが言った。 「じゃ、じゃあ、戻ろうぜ」 そう言って、ポケモンセンターへと戻ろうとしたその時、 「ねえサトシ」 「何だ?ハルカ」 「どうせなら」 そう言ってハルカは、サトシにキスをした。 「どうせキスするならここにしてよね」 そう言ったハルカの顔も真っ赤だった。 サトシの顔が余計に赤くなる。 「さ、早く戻りましょ」 ハルカは、放心状態のサトシの手を引っ張っていった。 (ファ、ファーストキスが) サトシは頭の中でそんな事を考えていた。 ピカチュウは、その光景に顔を赤くして見ていた。 次の日から、サトシのムロ島修行が始まった。
ムロ島の出来事を少し(というよりかなり)改造しました。 今思えば、こんな事になってほしいなーとか考えていたからこんな事になったのかもしれないっす。 ハルカがどこにキスしたか、皆さんお分かりですよね。 Commentator by 雨恋
あの時のサトシはカッとなってしまってましたね。 それでも、仲間の応援というのはすごく大事なものです。 素直に聞いてくれれば、後々こんな展開が…と妄想してみたりw Commentator by 冬草