貴方の隣にいたいから

今私は、恋をしている。

相手は、ポケモンの事しか考えていなく、恋にはとても鈍い。

オシャレに興味が無く。いつも、ポケモンの事しか考えていない。

だけど、いざという時は必死に私を助けてくれる。その時の彼の顔がとても真剣で、

その真剣なまなざしを見て、私は彼を好きになった。

いつになったら、この想いが伝わるのかなぁ・・・

 
タ「お、あそこにポケモンセンターがあるぞ」
タケシが、みんなに聞こえる位大きな声で言った。
後ろの方で考え事をしていたハルカは、その声に思考を1時中断した。
サ「ちょうどいいや、あそこで今日は休んでこうぜ」
マ「さんせー」
ハ「・・・・・・」
サ「どうしたんだよハルカ、俺の顔に何かついてるか?」
ハ「え?あ、ううん、なんでもない」
その光景を、タケシはニヤニヤしながら見ていた。
マ「ねえ、ここのポケモンセンター、なんだかカップルが多くない?」
タ「それはここの近くに両想いになれると言われる場所があるんだ」
ハ「両想い、ねえ」
ハルカはそう呟き、ため息をついた。
ハ(サトシと一緒に行きたいけど、サトシはポケモンの事しか頭に無いから無理よねえ)
マ「あれ?お姉ちゃんなら真っ先に反応すると思ったのに」
マサトが真っ先に、ハルカの異変に気付いた。
ハ「子供のあんたには分かんないわよ」
マ「ムカッ、なんだよそれ」
タ「まあまあマサト、今ハルカはちょっとした病気みたいなものなんだよ、な、サトシ」
ニヤニヤしながらサトシを見ながらタケシが言った。
サ「何で俺に振るんだよ」
タ「さあ、何ででしょう。それより、ここのポケモンセンター、二人部屋だからサトシとハルカが相部屋という事で」
サ「なんで勝手に決まってんだよ」
タ「マサトには俺の手伝いをしてもらわないといけないからだ」
そう言ってタケシは、マサトを連れて部屋へと向かった。
サ「とりあえず、部屋に行こうぜハルカ」
ハ「うん」
そう答えた直後、ハルカはサトシの腕にしがみついた。
サ「ハ、ハルカ、どうしたんだ?」
ハ「だって、ここじゃこれが自然に思えたから」
サトシは周りを見た。この光景を、誰も見ていない。
サ「ま、まぁ、部屋に行こう」
サトシは部屋で考えていた。あの時、ハルカに対して何か、特別な感情を抱いていた。
サ(何だったんだ、あの時感じた感情、今まで感じていたものとは違った、じゃあ何なんだ?)
考えれば考えるほど分からなくなっていく。
サ「何なんだよもう!」
つい、声に出してしまった。
ハ「ど、どうしたのサトシ」
ハルカが、驚いた声で聞いた。
サ「あ、いや、大した事じゃないから」
その後、二人はずっと、考え事をしていた。
夕食の席でも、サトシは考え事をしていた。
ハルカは何故か、あまり食べていなかった。
ハ「ごちそうさま」
タ「もういいのか?」
マ「お姉ちゃん、最近食欲無いんじゃない?」
ハ「お腹減ってないから」
そう言ってハルカは、部屋ではなく、外へ出て行った。
サ「俺ももういいよ」
マ「サトシまでどうしたの?」
サ「俺だって食欲ない日はあるさ」
そう言ってサトシも、外へ出て行った。
マ「二人ともどうしたんだろう、ねえタケ・・・」
タケシを見てマサトは、言葉が出なかった。
タ「そうだなぁ、どうしたんだろうなぁ」
マ(タケシ、ちょっと気持悪い)
言葉に出すと可哀想なので、心の中でそう呟いた。

ハルカは一人、崖の近くにある花畑に来ていた。
ハ「はぁ」
サ「なーにため息なんかついてんだよ」
ハ「え?サトシ?」
振り向くとそこにはサトシがいた。
サ「やっぱりここにいたか、お前花好きだもんな」
そう言ってサトシは、ハルカの隣に座った。
ハ「サトシは、花は何が好きなの?」
サ「う〜ん、タンポポかなぁ」
ハ「タンポポ?何で?」
思わず聞いてしまう。
サ「やっぱり、人が育てなくても、立派な花を咲かせてるから、かな」
ハ「でもそれだったら他にも」
サ「けどやっぱり一番の理由が、くじけない所かな」
ハ「くじけない所?」
サ「ああ、俺なんか一度くじけたら、仲間がいないと戻れない、けどタンポポは違う、どこにいても、どんな事にもくじけない。だから俺は、タンポポは好きだし、それ以上に、俺にとって太陽みたいな物だから」
ハ「私も、サトシのタンポポに、なれるかなぁ」
サトシに聞こえない位の声で言ったのだが、サトシにはしっかりと聞こえていた。
そしてその時、サトシはハルカの顔を見た。
サ(か、可愛い)
ついそう想い、サトシは、あの時感じた気持がなんなのか、なんとなく分かった。
サ「なれるさ」
ハ「え?」
サ「俺のタンポポになれるさ、だって、俺の中のタンポポは、ハルカだから」
ハ「本当?」
サ「ああ、俺がこんな嘘つくと思うか?」
ハ「嬉しい」
ハルカがそう言ってサトシに抱きついた時、足元の地面が崩れて、
サトシとハルカは、崖の下に落ちていった。
サ「うわあああああ!」
ハ「きゃあああああ!」
サトシが、地面にぶつかると思った瞬間、何かやわらかい物の上に落ちた。
サ「いててて」
ハ「もうなんなのよ〜!」
サ「ハルカ、叫ぶのは結構だが、その前にどいてくれないか?」
ハ「あ、ご、ゴメン」
ハルカは慌ててその場を飛び退いた。
サトシは起き上がり、下にあった物がソファーという事に気付いた。
サ「何でソファーがこんな所に?にしてもここどこだ?」
タ「お前ら、何やってんだ?」
サ「タケシ、どうしてここに?」
タ「お前らこそここで何やってんだ?」
そう言った直後、タケシはニヤっとしていった。
タ「ハハ〜ンなるほど、もうそんな関係になったのか」
サ「な、何がだよ」
タ「お前ら、両思いになりたくてここに来たんだろ」
ハ「違うの、私達上の崖から、え?両想い?」
ハルカは事情を説明しようとして、その両思いという言葉を聞きなおした。
タ「だから言っただろ、両思いになれる場所があるって、それがここだよ」
サ、ハ『え、ええ〜!』
タ「もう少ししたら、いい物が見られるぞ」
タケシがそう言った直後、あたり一面に蛍が現れた。
ハ「うわぁ、キレイかも」
サ「すげ〜」
タケシは、そんな二人を見て、またニヤニヤしながら戻っていった。
サ「あれ?タケシは?」
ハ「私達に気を使って帰ったんじゃない?」
サ「まぁどうせそんな所だろ」
そう言った直後、サトシはハルカを抱き寄せた。
ハルカも、サトシにもたれかかる。
ハ「サトシ、大好き」
サ「俺も、ハルカの事、好きだよ」
ハ「サトシ、キス、してもいい?」
サ「ああ、いいぜ」
二人の唇が重なり、それを祝福するように、蛍は二人の周りを飛び続けた。


 

両想いの願いが叶う場所。
そんなロマンチックな場所に、二人もまたいつの間にかそこに惹きつけられています。
本当に想いが叶うといいですね。
Commentator by 冬草


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